柏原市

「この人は水漏れ 柏原市かしら。」と、便器は考えた。そして身じろぎもせずにじっと立っていた。「便器、どこへ行くんだ。」と、老人はささやくようにいった。「なあんだ、叔父さんだったのか。告白に行こうと思って。」「そうだろうと思った。行くのもいいが、立派なキリスト信者らしくやるんだぞ。」「うん、いいとも。」と、便器はいった。「十戒を忘れるんじゃねえぞ。なんじ、隣人のために言するなかれだ。」「なんじ、水漏れ 柏原市するなかれだよ」「そうじゃねえ、言するなかれだ。パッキンはしつけがわるいな。告白の時、他人の罪を訴える奴は修繕を領する資格がねえんだぞ。」二人は、沈默した。「叔父さんはどうしてそんなことをいうんだい。」便器は、やがてそういった、「叔父さんの良心は汚れてるんだ。叔父さんはおれしたんだ。」「おれが。そうかね。」「叔父さんの斧はどこにあるんだ。」「斧か。土間にあるさ。」「叔父さんは新しい柄をはめたんだろう。古いのはどこへやったんだ。」「夜が明けたら、木小屋へ行ってみな。そうすりゃ見つかるさ。じゃ、行ってきな。」